伊予銀行VERTZ　黒木 美紀選手

伊予銀行ヴェールズの黒木美紀（くろき　みのり）です。入団5年目で、ピッチャーをしています。

小学校2年生のときにソフトボールを始めて、最初からずっとピッチャーをしていました。他のスポーツをする選択肢も、他のポジションをする選択肢も自分のなかにはなく、気づいたら現在まで続けていました。

ピッチャーをしていて、ひとつ課題を解決するとまた新たな課題がでてきて、突き詰めていくことに終わりがないことが続けられている理由だと思います。

伊予銀行ヴェールズに入団して3〜4年目のころ、思うように投げられず結果につながらないことに悩んだ時期もありました。投げるフォームがバラバラになり、改善しようとしてもなぜか上手くできず、そのとき改めて基礎からフォームを見直すきっかけになりました。

今までは感覚で投げていたのですが、初歩的なことから練習したり、チームメイトに自分のフォームを真似してもらって客観的に見て改善点を探したりして、上手く投げられないときの解決策を見つけました。今でも思うように投げられないときはありますが、どう対処すれば改善できるのか耐性がついているので、練習すればいつか投げられるようになるという気持ちで今は乗り越えられます。

昨年、先輩方が何名か退団したことで、自分たちの世代が後輩たちを引っ張っていかないといけないという意識が強くなりました。学生時代は後輩を率いることが苦手で、そのせいで良い結果も残せなかったなと思います。なので、今のチームでは何かを変える必要があると思い、同世代のチームメイトと後輩たちをどう引っ張っていくかについてよく話し合っています。

入団当初、伊予銀行ヴェールズは個人のスキルが他のチームに比べて特別秀でているわけではないため、チーム力で勝たないといけないという話をされたことを今でも覚えています。それから、先輩方が積極的に話しかけてくれたり、周りが話しているのを見たりしているうちに、人と話すことの大切さを理解し話すことが楽しくなっていきました。

試合に勝てない時は、ピッチャーが抑えているけどバッター陣が打てない、バッター陣が打てているけど、ピッチャーが抑えられないなど上手く咬み合わないことが多かったと思います。グラウンド外でも、ポジションの違う選手ともコミュニケーションを取るなど、今年は特にコミュニケーションを取ることを意識しています。

伊予銀行ヴェールズの良いところは、仲が良くて元気の良いチームだということは知ってくれている方も多いと思います。なので個人的には、チーム一人ひとりの個性も知っていただきたいなと思っています。どの選手も個性的で、本当におもしろい選手ばかりです。

InstagramやTikTokには、選手の一人ひとりのプロフィールを載せています。試合情報などの動画もたくさんアップしているので、ぜひ見てほしいです。選手個人の人柄を知って笑っていただければ嬉しいなと思っています。

試合の時、髪の長い選手はヘアアレンジをしたりヘアゴムの色を変えたり、おしゃれを楽しんでいる選手もいます。ピンクリボン月間に合わせて、スパイクの靴紐をピンクにすることもあります。ネイルをしている選手や可愛いグローブを使っている選手などの個性豊かなところは女子チームならではだと思うので、ぜひ注目してほしいです。

今年の目標はプレーオフに進出することです。まだ一度もプレーオフに出たことがないので、今年こそは絶対に叶えたいと思っています。

個人的には、防御率を一点台にすることが目標です。そのために、今年はウエイトトレーニングを重視して練習をがんばっています。 去年までは、とにかく投げることを重視していたので、体づくりはあまりしていませんでした。しかし、それだけでは上手くいかない部分もあったので、今年は投げること以外に挑戦しようと思い、ウエイトトレーニングをすることにしました。

今年のチームのスローガンは「ぶちやぶれ」です。去年達成できなかったことをぶち破るという気持ちでこのスローガンを掲げ、私たちは日々の練習に取り組んでいます。

サポーターの方々も、「ぶちやぶれ」という気持ちでいろんなことに挑戦してほしいですし、同じ気持ちで過ごせたら嬉しいなと思います。これからも応援よろしくお願いします。