伊予銀行VERTZ　遠藤 杏樺選手

伊予銀行ヴェールズの遠藤杏樺（えんどう きょうか）です。入団1年目で、ポジションはピッチャーです。

母がソフトボールをやっていたので、その影響で小学生の時に私もソフトボールを始めました。それから、中学・高校・大学の部活でソフトボールを続けていました。私は飽き性な性格なのですが、ソフトボールだけは唯一、今まで続けてこられました。「まだできる」「まだ上を目指せる」と思っていたら、いつの間にかソフトボールに熱中していました。

​​頑張っても試合に勝てなかったり、アンダー16の選考会に行っても落選してしまったり、中学や高校の大会で日本一になれなかったりと、今まで挫折することもたくさんありました。それでも、他県の選手の頑張りを聞いたり、日本代表の選手とお話させていただく機会があった時に「まだできるよ」と言葉をかけてもらったりと、周囲から励ましの力をもらう事で「自分はまだまだできる」と鼓舞しながら、今もソフトボールを続けています。

頑張っている人たちの話を聞くと、「まだ自分の頑張りが足りない」「また一から頑張ろう」という気持ちになります。

岡山県のIPU環太平洋大学に通っていたのですが、その時に伊予銀行ヴェールズから声をかけていただき就職を決めました。大学時代の監督から、試合にたくさん出場できるチームのほうが楽しいし、実績を積めると言われたことも決め手でした。

大学4年生の時に大学日本代表に選ばれたのですが、その時点で伊予銀行に入ることは決まっていたので、代表経験のある選手として今のチームに入団するということは即戦力として期待されているという自覚がありました。実際に入団してリーグ戦に出場する中で、強豪チームにも勝つことができ、チームを引っ張って行かなければという意識も芽生えました。

私はとにかく投げることが好きで、全試合で投げたいといつも思っています。なので、日頃からプレッシャーはあまり感じないのですが、リーグ終盤の絶対に負けてはいけない試合ではプレッシャーを感じることもありました。でもこれくらいのプレッシャーで潰れていたら、今後のソフトボール人生でもっとプレッシャーを感じる試合を見据えたときにやっていけないと思ったので、今までの練習や自分自身のこと、チームのことを信じて試合に臨み、その結果勝つことができました。

小学生の時に、ソフトボールを始めて2〜3年目の頃にはエースと呼ばれていました。大学では1年生の時から投げさせてもらい、日本代表にも選ばれました。そして、今のチームではたくさん試合に出場することができ、周りの方からはいつも期待されていると感じています。でも私が目指しているのはトップジャパンに選ばれることなので、チーム内で認められたとしても、自分の目指している姿とは違います。トップジャパンを目指すためには、もっと頑張らなければいけないと思っています。

伊予銀行ヴェールズは本当に元気なチームだと感じています。試合に出ている選手だけではなくて、ベンチにいる選手もみんなで試合を盛り上げようとしていて、他のチームからも「伊予銀行さんは元気が良いよね」と言ってもらえるほどです。

いつもは元気でふざけ合うことも多いのですが、試合になれば選手は瞬時に気持ちを切り替えています。仲が良いだけではなくて、ちゃんと選手全員が勝ちにこだわっているからこそ、切り替えも早くできると思います。そして、どんなことでも言い合える環境を大事にしていて、ちゃんと話し合うからこそ良いチームになっているのだと思っています。たくさんの話し合いや練習が勝ちに結びついた時は、このチームでやっていて本当に良かったなと思えました。

しかし、仲が良いからこそ、先輩方との関係は大事にしたいということはチームで話しています。ただ仲良しなだけでは強くはならないし、今後セカンドキャリアに進んだ時に、人間関係を大事にしないと社会に出て恥ずかしい思いをするのは自分なので、縦の繋がりや礼儀というのは大事にしています。

今年はプレーオフに行くことができなかったので、来年はプレーオフに行くために、自分のピッチングやチームの課題をクリアしていかないといけません。そのために、このオフシーズンが鍵となってくると思うので、もう一度、何が足りなかったのかなどをチームで話し合いたいです。

私はピッチャーなので、たくさん試合に出させていただいている分、勝ち星をあげないといけないというのが自分のチームでの役割だと思っています。今年は、ホームランを打たれる回数が少し多かったので、そこはしっかり修正したいです。そして、新人賞をいただいたので、来年以降は対策をされる可能性があります。それに負けないくらい、自分に新しいものを身につけて挑みたいと思っています。個人としては、今年は8勝をあげることができましたが、来年は二桁勝利を目指して頑張ります。

サポーターの方々には、いつも応援していただき感謝しています。伊予銀行ヴェールズは、プレーオフに行くことはできなかったのですが、去年の勝ち星を抜いて今年は多く勝つことができました。来年は絶対にプレーオフにいきますので、たくさんの応援をよろしくお願いします。