伊予銀行VERTZ　甲斐 はづき選手

株式会社伊予銀行女子ソフトボール部（伊予銀行VERTZ:ヴェールズ）の甲斐はづき（かい　はづき）です。ポジションはショートです。2018年に伊予銀行VERTZに入団し、2021年12月からキャプテンを務めています。

ソフトボールを始めたのは、野球好きだった父の影響です。私は四人兄弟の末っ子で、上の三人とも小学校の頃から少年野球チームに入っていたので、私もその流れで野球を始めました。その後、中学、高校、大学とソフトボールに打ち込んできました。

リーグ選手になることが夢だったので、こうして伊予銀行VERTZでプレーできているのが本当に嬉しいです。リーグ選手を目指したきっかけは、中学生の時、私の地元である大分県でソフトボールリーグの試合があり、運営のお手伝いをさせていただいたこと。リーグでプレーする選手たちを見て「かっこいいなあ、私も一部リーグの舞台でプレーしたい！」と憧れを抱きました。

伊予銀行VERTZとは、大学時代から練習試合等で交流がありました。選手たちがとても優しく接してくれたので、その頃から「あたたかいチームだな」という印象を持っていました。伊予銀行VERTZのセレクション（入団希望者を対象にして実施される練習会）に合格した時の喜びは忘れられません。長年の夢が叶った瞬間です。

今シーズンからキャプテンになりました。前シーズンは試合出場こそしていたものの良い結果を残せず、チームに貢献できませんでした。そのため、私は技術面でチームを引っ張るタイプではないと思っているのですが、明るさや粘り強さが私の持ち味だと自覚しています。そのようなポジティブさが認められてキャプテンを任されたと感じているので、前向きにチームを引っ張っていけるキャプテンを目指したいです。

今では、チームメンバーから「ポジティブ人間」と言われますが、実のところ、大学生までの私はネガティブ思考になりがちだったんです。それが変わったきっかけは、伊予銀行VERTZ入団後、秋元監督との出会いでした。弱気になっていた時、監督から「ネガティブになっていても結果は変わらない。落ち込むより、今後の自分をより良くしていくための方法を考えよう」と声をかけていただきました。確かにその通りだなと思って、それからは今後の行動に目を向けて考えるようにしてみました。すると、以前に比べてポジティブな気持ちでプレーできるようになったんです。もちろん、それでも落ち込む時はあります。そんな時は監督の言葉を思い出しながら「やるぞ！」と自分に言い聞かせて、ソフトボールに向き合っています。

伊予銀行VERTZの強みは、仲の良い雰囲気だと思っています。若い選手が多く、どの選手同士もフラットにコミュニケーションができるのが良いところですね。

特にチームのInstagramでは、メンバー同士のあたたかい空気感を皆さんに感じとっていただけるのではないでしょうか。実は、Instagram の動画編集はコーチが担当してくださっているんです。動画編集の本を買って勉強されていて、私たちのためにこんなに時間を割いてくれていることに感動しています。どんな投稿があるのか、私たち選手も楽しみにしています。

毎日のスケジュールは、午前中から12時頃まで銀行業務を行い、午後はソフトボールの練習です。職場の方たちはいつも私たちを応援してくれて、遠征試合へ行くたびに「いってらっしゃい、頑張ってね」と、帰ってきたら「お疲れ様」と声をかけてくれます。会社全体で私たちをサポートして下さるので、感謝しかないです。安心して帰ってくる場所があることが、心の支えになっています。

2022年シーズンのチーム目標は、リーグでの決勝トーナメント進出。今季からリーグが一新され、ニトリJD.LEAGUEがスタートします。それに伴って、ルール変更があります。これまで試合結果は「勝ち」と「負け」のみでしたが、新しく「引き分け」ができます。負けと引き分けでは、後々の成績に大きく影響するので、負けないことが大事。それでも一戦一戦を勝ち切っていくのはもちろんですが、せめて引き分けに持っていくことを意識しながら戦っていきたいです。

伊予銀行VERTZは若いチームなので、勢いがあります。試合はスキルとスキルの戦いではありますが、今年から試合に初めて出場する選手も多いので、挑戦者のスタンスでプレーしていきたいですね。勢いよく、どんな時も諦めずに粘り強く。攻め続ける姿勢で今シーズンやり切っていきます。

私がソフトボールをプレーするモチベーションは、勝ちたいから。それ以外に理由はなく、いたってシンプルなんです。このようなモチベーションを維持してソフトボールを続けられているのは、応援して下さっている皆さんのおかげです。ありがとうございます。皆さんの存在をいつも心に留めて、感謝の気持ちを結果でお返ししていきたいです。「応援して良かった」「ソフトボールって楽しい」と思っていただけるようなプレーを心がけつつ、楽しみながらプレーしていきますので、これからも応援の程よろしくお願いいたします。